無荒史談24-百人一首の高僧達-付けたり女官のこと ― 2007/12/13 19:08
百人一首の坊主札は14枚ある。そのうち蝉丸は琵琶法師である。
残りの13人の大半は歌人法師として知られている。中には出生の不明な人物もいる。
3人だけが僧侶としての位を持っている。それは次の人物である。
僧正遍照
前大僧正行尊
前大僧正慈円
これらの人の事績を述べようと思う。この三人に共通するのは貴族の出であるということと、それに甘んじないで修行を積んで仏教界に認められる人物となったことである。
百人一首には多くの女官が作者として名を連ねている。しかし、彼女らはこの史談に取り上げられる種の業績はないのでこの史談では触れない。平安時代は才女のニーズが極めて大きい時代であった。彼女らは摂関家の娘が天皇に気に入られるようにする為の家庭教師の役割を担っていた。
同時代に生きた紫式部と清少納言の場合、文才を別とすれば、仕えた上東門院が2人の天皇の母となった紫式部が本職の勝利者であり、主君から天皇が生まれ出なかった清少納言が敗者である。勿論自分が帝の子供を産んだ伊勢は失格者である。
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