無荒史談103-怨霊物語-序 ― 2008/07/23 19:17
日本歴史には多数の怨霊が登場する。勿論昔に編集された史書での話である。これはその時代の思想を背景に書かれたものである。
怨霊は通常陰謀で殺されたか、不遇の中で死亡したかという政権に不満を持って死んだ人のたたりとして扱われる。そのために「迫害」の対象となった人が多く怨霊の当事者となっている。
怨霊となるもう一つの条件は、その死が後世の異変の要因と考えられることである。古代人の「祟り」の思想とも一致するのである。多くの場合、神として祀ったり、位や称号を追贈したりしてその霊を慰めている。
従って、死後異変が少なかった場合、他の例から見て当然怨霊となってしかるべき人が、怨霊として祀られていない例もあるのである。
無荒史談では、怨霊として祭り上げられた人及び、何故か怨霊として考えられなかった人も取り上げていく。
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