無荒史談140-日本仏教物語-廃仏毀釈2008/11/08 19:16

明治維新に際して勤王派の志士を支援した僧侶が居たにもかかわらず、維新後の政府は仏教に対して冷たかった。それまで常識であった神仏混淆を否定し、神道優先としたのである。神社が優先され、仏寺は破壊された。多くの貴重な資産が失われたのである。

中には変わった例もある。四国88カ所では江戸時代までは69番札所は「琴弾八幡神社」であった。ところが神仏分離で札所としての地位を失った。そこで68番札所の神恵院観音寺を二つに分け、68番神恵院、69番観音寺となり現在に至っている。一つの境内に2つの札所があるのである。

もう一つは僧侶の肉食妻帯を公認したのである。これは正直なところ現実を追認したようなものであった。これは僧侶階級に抵抗なく受け入れられ、仏寺の世襲が始まったのである。これは一方で日本の僧侶が仏教圏の国々で蔑視される羽目につながってもいる。

現在日本仏教復興の為に努力しておられる僧侶も大勢おられるがその効果は今ひとつと言える。

日本仏教物語終わり