無荒史談176-征夷大将軍-序 ― 2009/03/01 19:06
征夷大将軍の称号には2種類がある。初期のものは文字通り蝦夷地を征伐する役目である。後世のものは武士の統率者に与えられる称号である。後世のものの中でも源頼朝、足利尊氏、徳川家康の3人は自力で称号を得たと言えるが、後は世襲などで獲得したものである。
一方で源頼義、義家の父子は実質的な征夷大将軍でありながらそういった称号を受けていない。また、反乱分子征討の為として「征東大将軍」「征西大将軍」のような称号を受けた武将もある。
このようにいろいろな人物が登場する征夷大将軍やその類似の武士について考察を加えてみたい。
麻生外交で起死回生はなるのか ― 2009/03/02 19:16
麻生総理は「得意の外交」で支持率回復を狙っていると言うことだ。
ところで外交の成果を国民は何で判断するかは考えられていないように受け止められる。
外交上の成果として国民の殆どが「あり」判定するのは日本にとって従来よりも有利な事態を作り出すことではないだろうか。従来と大差ないことや対外的な支援の約束をすることぐらいでは国民が「外交上の成果」と位置づけるか疑問に思う。国民が評価するのは現在かかえている「領土問題」で相手国の全面的な譲歩を引き出せるくらいではないか。
麻生内閣の支持率の低さは各国首脳はとうに把握しているのである。長くても9月までの総理とは形式上のことしか約束しないであろう。
兎に角各国首脳は麻生総理に外交上のポイントを稼がせるわけにはいかないのである。
麻生内閣としては内政で支持率回復することが必要で外交で支持率回復を図るのは不可能と思う。
市場関係者は不況回復について責任はないのか ― 2009/03/03 19:11
最近の報道を見る限り世界の大多数の企業は不況脱出のために努力しているのが感じ取られる。
ところが、市場関係者の一部は不況脱出に対して何も努力していないように受け取られる。
これらの人々は不況にネタに金儲けをしているのではないか。まじめに不況対策をしている企業や投資家はそのツケを払わされているのではないか。
市場関係者は自分たちがどう行動すれば不況脱出が出来るのかを考えたらどうか。大衆の財布のひもをゆるめるために何をすべきかくらいわかりそうなものである。
無荒史談177-征夷大将軍-源氏登場以前(1) ― 2009/03/04 19:05
公式に征夷大将軍に任命されたのは大伴弟麻呂である。しかし、同様の役目を帯びた将軍は、古くは飛鳥時代の阿倍比羅夫、大伴弟麻呂に先立つ人物として、大野東人、紀古佐美がいる。
中大兄皇子(天智天皇)の命を受けた阿倍比羅夫は日本海側で蝦夷の征服に成功し、更にその先粛眞まで進攻したと言われている。その後も蝦夷の地盤は太平洋側では今の宮城県を南とするものであったが、日本海側では青森県までであった。
桓武天皇の命を受けた大野東人、紀古佐美は太平洋側で蝦夷の地盤に進攻を試みた。これは無惨な失敗に終わり、多数の兵士を失い所期の目的を達することは出来なかった。もっとも、蝦夷側は自分の地盤と考えていた範囲よりは南下することはしなかった。
桓武天皇は一旦蝦夷征討を中絶せざるを得なくなった。ここで登場し、戦果を挙げたのが大伴弟麻呂である。継いで坂上田村麻呂、文屋綿麻呂が後を継いで蝦夷の服属に成果を上げている。
日米自動車業界の差 ― 2009/03/05 19:30
日米自動車業界は今回の金融危機でその体力差を明らかにしてきた。
無荒老が見るところではその最大の差は労使関係にある。
日本の労使は必要とそれぞれが感じたときは一心同体として行動するのである。
実際問題として労使の協力なくしてカイゼンは出来ないのである。
労使協調は危機を未然に防ぐのにも共通認識が出来やすいのである。
これに対してアメリカでは経営者もUAWも協調することは損だと思っているフシが感じられることがある。
日頃からそうであるから今回のアメリカ政府の改善計画提出要求に対して政府を満足するような回答が出てこないのである。
日本の労使が危機意識を共有できるのに対し、アメリカの労使は危機意識が乖離しているとしか思えない。
このような状態が続く限り、景気回復の過程では日本メーカーに回復分の大部分を奪われるのがオチである。
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