無荒史談177-征夷大将軍-源氏登場以前(1)2009/03/04 19:05

公式に征夷大将軍に任命されたのは大伴弟麻呂である。しかし、同様の役目を帯びた将軍は、古くは飛鳥時代の阿倍比羅夫、大伴弟麻呂に先立つ人物として、大野東人、紀古佐美がいる。

中大兄皇子(天智天皇)の命を受けた阿倍比羅夫は日本海側で蝦夷の征服に成功し、更にその先粛眞まで進攻したと言われている。その後も蝦夷の地盤は太平洋側では今の宮城県を南とするものであったが、日本海側では青森県までであった。

桓武天皇の命を受けた大野東人、紀古佐美は太平洋側で蝦夷の地盤に進攻を試みた。これは無惨な失敗に終わり、多数の兵士を失い所期の目的を達することは出来なかった。もっとも、蝦夷側は自分の地盤と考えていた範囲よりは南下することはしなかった。

桓武天皇は一旦蝦夷征討を中絶せざるを得なくなった。ここで登場し、戦果を挙げたのが大伴弟麻呂である。継いで坂上田村麻呂、文屋綿麻呂が後を継いで蝦夷の服属に成果を上げている。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック