クライスラーの再建-債権者はもしかして倒産希望-2009/04/22 19:09

クライスラー社の再建策が五里霧中となっている。それぞれの当事者が自己中心的に動いているようだ。

どう見ても倒れかかったクライスラー社から自分が最大の取り分を確保することしか考えていないと思われる。

オバマ政権の公約は、実行可能な再建策の提示であり、その手段としてフイアット社との提携を挙げている。

報道から推測するとフイアット以外の利害関係者はアメリカ政府が倒産手続きを強制することを望んではいないだろうか。フイアット社にとっては商売に有利な条件でなければ手を引くことは目に見えている。現在のクライスラー社があまり魅力がないのであるから、フイアット社本体に確実に有利でなければ提携しないであろう。

フイアット社にもクライスラーの債権の一部を負担しろと言っているが、これは提携交渉をぶち壊す作用しかないであろう。そのための提案としか思えない。アメリカ政府は支援はそれまでと言っているのであるが。

残された時間は1週間である。オバマ政権にとっても「仏の顔も三度」とならざるを得ないと思われる。デトロイトに対して政府の誠意は尽くしたと言えると思う。

多分世界のマーケットは混乱するであろう。幸か不幸か日本はゴールデンウィークである。混乱が収まった頃に日本のマーケットが再開となればラッキーかも知れない。