無荒老人の放言録

谷垣総裁が代表質問で「小澤独裁」を取り上げた。一見強烈なパンチに見える。しかし、これは民主党政権にそんなに効くものではないだろう。

そもそも有力な政治家が政治にその影響力を及ぼすことは当然のことであり、小澤氏が民主党内で゜リーダーシップを取ることは不思議なことではない。

自民党でも田中角栄氏が党籍を離れ無所属議員となっても自民党に大きな影響力を持っていたのは周知の事実である。小澤氏は正式の民主党員であり、その意見が党の政策に繁栄されては別に非難されることはない。

小澤氏の行動とたの民主党員の行動から見て彼が独裁しているとは考え難いのである。むしろ鳩山政権の苦境を助けていると思う。

一例を挙げればガソリン暫定税率の件である。政府が取り扱いに苦慮しているときに、「国民の意思」なるものを取り上げて政府の後押しをしているのである。

また、独裁というが小澤氏の何処が危険なのかは全く示されていないのではないか。「このような危険思想の人物が支配している」と言わねば効き目はないのである。

小澤氏が問われているもの、それは民主党的ではなく、小澤氏がかって所属した自民党の体質的なものである。疑惑を追及すると昨年の二階氏のケースの様に自民党に飛び火する可能性が高いものである。

特捜もこの辺は承知しているのではないか。追求の際に自民党の有力議員に飛び火すると折角の民主党つぶしが水泡に帰しかねないのである。

恐らく国会に建設業者を参考人として呼ぶことは出来ないのではないか。これは自民党にとって飛び火を避けるためにやりたくないことであろう。

ボクシングには「どすんパンチ」なる言葉がある。見た目は派手で大きい音がするが相手には何ら効いていないパンチのことである。「小澤独裁」もどすんパンチの様な気がする。