臓器移植が増える-しかし肝腎なことは未解決ではないか ― 2010/09/02 18:56
法律改正後脳死からの臓器移植が増えている。これは法改正の目論見通りであろう。
しかし、今回の法改正でも放置された問題がある。それは多額の費用をどうするかと言うことである。
現在の国内の臓器移植は「研究費」から捻出されていると言われている。しかし、臓器移植が常態化すればこのような状態は許されないのではないか。
研究費の面から言えば、臓器移植に使用される分だけ他の医療研究の費用が減るのではないか。これは医療の進歩にとりマイナスであることにつながるのである。
また、公的資金に頼ろうとすれば、健康保険料の増加や増税以外に財源はないのではないか。
それが無理であれば脳死段階の臓器移植は「富裕者」のためにしかならないのではないか。日本国内で間に合わず海外では移植可能というのは海外では経費負担できる患者が少ないためではないのか。
財政問題を解決しない限り脳死からの臓器移植は行き詰まりかねないのではないか、
「研究費を使い果たしたので今後臓器移植はお断り」などの医療機関が出ないとは限らない。今回の法改正は臓器の確保だけしか見ないで行われたのではないか。法律は全ての問題を考慮して制定すべきでは無かろうか。
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