金融緩和-景気回復に対する効果が無くなったように感ずる2011/10/01 18:36

可成り昔の話であるが、財政当局なり中銀が金融緩和の措置を執った時、景気回復が見られたように感ずる。

ところがここに来て金融緩和の措置が執られてもほんの数日に限るのではないかという状態だ。

悪く言えばマーケットは当局がせっかく処置を取ったのであるからとりあえずおつきあいしようと言うくらいではないか。

現在お金はだぶついている。これ以上金融緩和しても有難味がないのではないか。

金融緩和が先進諸国では消費拡大に結びついていないのではないか。

つまり先進各国では消費行動に変化が出たのではないか。

マーケットは以前として金融緩和を求めているようだが、これは別の思惑があるのではないか。現に新興諸国では資金の急速な移動による為替問題が浮上しているのである。これが過剰な市中資金に依るとも言われている。

消費者は浪費を止めていると見るべきであろう。浪費が景気と思っていては一大事なのである。

ではどうすべきか、これは他ならぬマーケットが考えるべきではないか。今までのように他力本願のマーケットから自分で景気を創出する工夫のあるマーケットに変身すべきではないか。

谷垣氏の選挙、渡辺氏の財源-二つの発言を見て2011/10/02 18:49

谷垣自民党総裁が次の国会で選挙制度改革に取り組むという趣旨の発言をした。

従来の発言から見ると憲法への配慮を初めて示したものと言える。これは回り道をしたことをやっと認めたのであろう。「違憲状態で民意は問えない」と言うことがやっと理解できたのであろう。

自民党内にはなおも異論が出るかも知れないが、これは総裁の力で押し切って欲しいものだ。

しかし、回り道をしたものだ。前回の選挙に関する最高裁の判断が出てから直ぐに取りかかっておけば、今頃は新選挙区が確定し、解散を強いる条件が整っていただろうに。「急がば回れ」をやらなかったのだ。これは菅内閣を6月に退陣させられなかった誤った手法と相通ずるものがある。

みんなの党の渡辺氏であるが、この人は国債の中央銀行引き受けの副作用をご存じないようだ。国債の日銀引き受けを提案するのであれば、その副作用をどうして防ぐのか明確にすべきなのである。どんな副作用か-それは提案した人がよく考えたらよい。

国債の日銀引き受けは劇薬である。どうやって副作用を防ぐのかそれを明確にしなければ支持できる代物ではないのだ。

安易に国債の日銀引き受けを口にする人の経済知識を疑うのである。

株安-企業戦士の恨み節2011/10/03 18:28

我々は血のにじむ努力をした。業績を向上し、新製品を開発し、将来の発展に望みを持つことが出来た。また、國全体として将来に希望が持てるようにした。

それなのに我が社の株価は下がるのである。それも日本発でない事象をを理由にだ。日銀の評価でも業績がよいと言えるのだ。しかし、我が社の株価は下がる。

今の株価は日本企業の努力が寄与している部分は少ないのだ。かっては企業努力が素直に株価に結びついていたのだ。企業によっては自社株価の上昇でポーナスを出そうとしたところもあるのだ。

企業戦士には自社株価の上昇は生き甲斐の一部でもあるのだ。自分に関係ないところで株価が下げられてはやりきれない。

株価に企業努力の寄与が評価されなくなり、投機的要素が優先する現在、企業戦士は自己が市場でどう評価されているか否かをどうして判断できようか。

東電の手順書-黒塗るする理由は?-黒塗りなしで公開が必要だ2011/10/04 18:41

東京電力が渋々保安院に原子力事故時の手順書を提出した。しかも公開はその一部にしてくれと虫のいいことを言っている。

その言いぐさがふるっている。機密事項だからと言うのだ。東電が原子力でどれくらい突出した技術を持っているのか。まあ信じられない。恐らく他社でもそれくらいのことは知っているだろう。これを問題とするのならば特許で技術防衛すべきなのである。逆に他社から特許申請されたら無惨な羽目になりかねない。

皮肉な目で見れば黒塗りしたいのは東電が恥辱に思うべき拙劣な手順書の中身ではないか。自社の恥であれば最高の機密かも知れない。

最も重要なのは世界中の原発に取り安全上参考となる事実が隠されることではないか。黒塗りを認めては日本の恥となるだけだ。

ノーベル平和賞-今年はどんな俗物に与えるのか2011/10/05 18:39

最近のノーベル賞で最も的はずれなのが平和賞である。ノーベルの遺言で必ず入れろと言われているのが平和賞なのである。

ところが最近は受賞者の中に「この人が」と頭をかしげる人物が多いのだ。また、不要に波風を立てるような人もいるのだ。

誰なのかはニュースを見れば自ずから気付くと思う。しかも一人や二人ではないのだ。

無荒老は思う。平和賞だけは故人または引退者に贈与すべきではないか。現役者に渡すとその後受賞に値しないことをやりかねない。

今年は「アラブの春」が高い下馬評である。危ないものだ。

選考委員の質が落ちたとしか言いようがない。