「平清盛」-史実はこうだ8-大量処刑の謎2012/06/10 19:12

保元の乱直後の武士に科せられた大量処刑はどうしてなされたのか?これを書くことは作家には大変興味あることだと思う。

何しろこのような大量処刑、しかも戦闘に関与しなかった幼児まで死刑とするという過酷なものは他にないのである。これは次の平治の乱と比較してみても明確な事実である。そして直ぐに捕まらなかった為朝は流罪で済んでいるのである。

ところが大河ドラマではこの異常とも言える処刑の原因について語られなかった。

通常の前例から見れば、為義、頼賢で流罪、その他は義朝預かりくらいで済むのである。平家でも同様であろう。恐らくその見込みで敗者は投降したのであろう。

多分、朝廷は一種の極限状態にあったのであろう。そこの心理を書くことは作家として興味あるものではなかろうか。