鞭声粛々夜河を渡る-「粛々」とは2015/04/09 16:27

国会で「粛々」の使い方が問題となっているようだが、無荒老はどうも本来と異なる意味で使われていると思う。

誰が使い始めたのか知らないが、おかしな意味がまかり通っているようだ。

川中島の合戦を題材とした頼山陽の漢詩が有名だが、そこでは馬に当てる鞭の音を控えて相手に知れないように河を渡って進む状況が「粛々」という言葉で描かれている。

むしろこういう意味で使う方が良いのではないか。「反対勢力に気付かれないように既成事実を積み上げる」という意味だ。この方が政府の腹を表明するのに優れていはいませんか。

コメント

_ 諸行無常 ― 2015/04/24 10:16

広辞苑によると「粛々」とは①つつしむさま②静かにひっそりしたさま③ひきしまったさま④おごそかなさま「葬列が―と歩む」とあります。右辞書のオーソリティーをかりるならば「粛々」なることば自体に「隠密裡に行動する」というニュアンスは含意されてはおりません。それにしても戦場に赴く馬を御すのにギャロップの際だけに必要とされる鞭を携えていたというのは如何にも不自然ですね。どうもこの有名な詩には嘘くさいフィクションが感じられます。

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