建国記念の日にちなみ大川周明博士の歴史観に思う2021/02/11 14:36

大川周明博士は言わずと知れた戦前の大思想家である。その思想の故にA級戦犯となったが「精神障害」として免訴になった人だ。

その著書の「日本二千六百年史」は軍部により検閲されて一部削除されたが最近初版のまま出複刻出版された。削除された部分を今読んでみるとまともなことばかりだ。軍部の横暴もここまでかと思った。

博士はこの本の中で日本史を4つに分けることを提案している。確かに日本史を西洋史の基準で時代分けするのは無理な話だ。

博士の4区分は建国より大化の改新まで、大化の改新より鎌倉幕府成立まで、鎌倉幕府成立より大政奉還まで、明治維新以降の4区分である。

しかし無荒老はこれに若干の修正を施す方がわかりやすいと思う。それはその当時の人のものの考え方を参考とすべきと思うからだ。

古事記は推古天皇で終わっている。しかも次の舒明天皇の即位までは皇位の空白がある。ここを境界にすべきと思う。舒明天皇の時代から大化の改新についてその兆しがあると思うからだ。

保元の乱について史書愚管抄を記した慈円はこれから「武者の世」になったとしている。この方が幕府が成立する前からの一連の動きを含める点で合理的と思う。

大政奉還はそのままで良いと思う。

日本史を読む場合博士の意見を参考にしてよんでみたい。