無荒史談194-征夷大将軍-室町時代の終わり2009/05/25 19:00

足利義輝の暗殺で室町幕府は事実上滅亡した。そのあとの2代の将軍は名前だけに近い。最後の将軍足利義昭は流浪の旅を繰り返した末に織田信長の天下布武の口実に利用されたに過ぎない。

織田信長は京都の把握に成功すると用済みの足利将軍を追放するのである。彼自身は将軍になることが出来たのかも知れないがならなかった。

当時は武家の統領に関していろいろな迷信があった。その主なものは次のものである。

1. 源平交代説 武家の統領は源氏の次は平氏(北条氏)その次は源氏(足利氏)だから次は平氏である。 織田氏は従来は藤原氏を称していたが、信長は平気で平氏に鞍替えしている。

2. 征夷大将軍源氏説 征夷大将軍は源氏でないと任命されない。 これも藤原将軍や皇族将軍がいるのでおかしなことではあるが、ただ、後の秀吉がなれなかったときに言われたことかも知れない。

豊臣秀吉はその出自が低いこともあり、将軍になるのにはいろいろな抵抗があったようである。