君が代伴奏事件考2007/02/28 16:37

君が代伴奏命令に関して最高裁の判決が出た。ところでこのような問題が起こるゆえんは君が代の解釈がおかしいと言うことにつきる。君が代は古今和歌集の「我が君は千代に八千代にさざれ石の巌となりて苔のむすまで」とあるのが本歌である。従ってその正当な解釈は古今和歌集の時代のものであるべきである。この時代の解釈では、「君が代」というのと天皇制を結びつけるのは不可能である。君という言葉は古今和歌集でこのすぐあとに出てくる「かくしつつとにもかくにもながらえて君が八千代にあふよしもがな」という歌にあるように相手を尊敬したり、親しみを込めたりするときの表現であり、現代とあまり変わらずに使われている。ちなみにこの歌は光孝天皇の御製で、「君」は僧正遍照である。 君が代は尊敬する人や親しい人の長寿を祝ったり願ったりする意味のものである。天皇制とも侵略戦争とも全く無関係の歌であることを忘れてはいけない。変な解釈が横行すると国民は誇るべき財産である古今和歌集を読むのに混乱を来すのである。

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