無荒史談121-古生物物語-古生代2008/09/15 19:06

先カンブリア紀の時代漸く多細胞生物が多くなってくる。この時代の生物は現在の生物とどのような関係にあるかもはっきりしない。ところが古生代に入ると現在の生物との繋がりが分かるものが増えてくるのである。

古生代は多くの「期」に分けられる。その境目には何か大事件があり、生物の絶滅があり構成が換わっている。陸地にも変化が訪れたのであろう。それまで海中にのみ生息していた生物が陸にも住むようになったのである。

最初は植物が上陸した。海中で利用していた浮力が使えないので、構造的に大きな変化が起きた。動物ではどれが先に上陸したのかはっきりした説明にであっていない。脊椎動物については、可成り詳しい文献が見られるが、それよりも化石が残りにくいと思われる節足動物や軟体動物などは文献が殆ど見つからない。また、植物が上陸した後、炭酸同化が進み、地球の酸素濃度は今よりも高かったと言われている。

海中では魚類の繁栄が確立されたと思われる。これは現在と同じ状況であろう。中生代の魚竜や首長龍などは魚類に頼って生きざるを得なかったのであり、現在も海の主役は魚類と言える。

陸では、両生類がまず栄え、次いで哺乳類型爬虫類が栄えた。この中で大型の節足動物が活躍していたのである。次の中生代に活躍する恐竜類や新生代に活躍する哺乳類は、出てきてはいたが、まだ少数派であった。

そのうちに大異変が起きた。動物種の85%以上が絶滅したと言われる。これは動物の個体から見ると全滅に近い現象である。数十匹が生き残ると種の再生は可能なのである。これで古生代は終わった。