我が改憲論(上)-序及び明治憲法の功罪2010/05/02 18:50

憲法記念日に際し、無荒論の改憲論を述べる。3回シリーズである。

無荒老の改憲の理由はただ一つ、現行憲法が制定されて60年以上経ったので見直しが必要というだけである。

そのためには明治憲法と現憲法について言及する必要があると思うのだ。今回は明治憲法の功罪を論じよう。

憲法の良否はそれが有効である期間の国の実態が表しているという前提に立って義論を進める。憲法の条文の問題でなく、それを行った国民の示した実績が憲法の価値判断であるのだ。

明治憲法の功績はなんといっても極東の名もない島国を世界の列強に押し上げたという実責が物語る。そして成功しなかった例がみられるものの東洋の諸国で明治憲法を見習った立憲君主国憲法が多く制定されていてるという事実がある。

失敗はなんといっても軍部の跳梁を招いた点であろう。これはついに国を誤り国民を塗炭の苦しみに追いやるという結果を残した。

しかも昭和初期の過激な青年将校は軍国主義の実現のために明治憲法も無視しようとしたのである。それは彼らが唱えた「昭和維新」の中に憲法の停止が含まれていることからも立証できる。

世界の列強に伍すという実績の反面、国の存続を危うくする様な事態を招く様な瑕疵を持っていたのが明治憲法ではないか。

それにしても事態に適合する柔軟性に欠けており、軍部の暴走を防ぐ処置が取られなかったのは致命的な欠点であった。

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