バイオエタノールに関する疑問 ― 2007/08/25 15:56
バイオエタノールがもてはやされているが。素朴な疑問から取り上げてみたい。
バイオエタノールは穀類から作られている。世界に飢えている人々がいるときに自動車が穀類を「食べる」ことは倫理的に許されるであろうか?先進国民は、飢えに苦しむ途上国民の犠牲の上に車を走らせて良いのだろうか?
多分自動車は穀物の「大食漢」になるであろう。既に見られているように穀類の価格は上昇している。貧しい人々は穀類を手に入れがたくなるであろう。こう考えると無荒老は、バイオエタノールを使いたくなるのである。
バイオエタノールは穀類の主成分であるでんぷんを利用している。これはブドウ糖を成分としており、バイオエタノールは一度でんぷんにまで分解してからアルコール発酵して造られる。
天然に存在するもう一つのブドウ糖の供給源は繊維素である。木材などを構成する分解しがたい化合物である。しかし、分解は出来ないことはない代物である。
もう一ついえば、でんぷんは1年単位で収穫できる場合が多いのに、繊維素は採取するのにもっと長期間かかる場合が多いことである。
この条件があるので、バイオエタノールをでんぷんから造る方が繊維素から造るよりも簡単で今のところ安上がりである。だから現在は穀類がバイオエタノールの原料として幅をきかせている。
こう考えるとバイオエタノールは原料とする植物の選定からもう一度見直す必要を感じる。人間が食べないもの、既存の農地を利用しないものを使うべきだと思うのだが。
コメント
_ ブロガー(志望) ― 2007/08/26 09:20
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。
私だけでしょうか、バイオエタノールで戦時中の「松根
油」を思い出したのは。それと「石炭から作る人口石
油」は半世紀以上前のドイツには既にあったそうですが
戦時といった「背に腹はかえられない」状況以外では使
われてはいませんし、「ふんだんに石油が使える」相手
には勝てません。「モノ(食料他)を作るためにエネル
ギーを使うことはあっても、エネルギーを作るためにそ
れ以上のエネルギーを使ったら無意味」これが最大の
ネックではないでしょうか。