無荒史談 307 神器の無い帝-木曾義仲怒る2014/05/03 16:25

平家が都から去り。義仲が京に入り、一応秩序は回復した。しかし、義仲の軍は中心の信濃勢以外は寄せ集めであった。彼らの行動はあまり感心できるものではなかった。後白河法皇は早速平氏追討を命令し、彼らを京から離そうとする。所が義仲軍は水島で平家の水軍に破れて帰ってくるのである。

 平氏以外の公家は都に残った。当時は院政だから殆どの政府は機能するようではあった。平宗盛の内大臣などは残った貴族から選出することも出来た。しかし、天皇不在ではやはり問題であった。しかも、皇位の象徴である三種の神器は持って行かれたのである。

 しかし、後白河法皇は強引に天皇を決めるのである。選ばれたのは後鳥羽天皇であった。神器のないまま即位するのである。

 この動きを知った義仲は次の天皇は以仁王の皇子であるべきだと文句を付けるのである。そしてこの対案が受け入れられないので不満を募らせ、法皇に敵対し始めるのである。

 そして義仲軍は、京に入った時よりも減少し信濃勢だけともいえるようになった。また、義仲と同行していた源行家も離反の傾向を見せるのである。