パレスチナ国連加盟問題-欧米諸国は後始末を強いられる2011/09/20 19:00

パレスチナが国連加盟申請を計画している。それを欧米諸国が躍起となって止めようとしている。

しかし、止めさせるために必要なことはわかっていると思うがそれを実現するメドがないのが実状であろう。

要するにイスラエルに植民政策を放棄したり過去の武力による侵略地を放棄したりすることを実行させることの保証である。

現在のイスラエルはそのような条件を呑むことはないであろう。何しろノーベル平和賞を貰った中東和平案をイスラエル側の指導者暗殺で葬り去った国である。今のネタニアフ首相はその暗殺者と同じ政治姿勢の人であるのだ。

無荒老は思う。ノーベル平和賞に準ずる案までのイスラエルの譲歩が最低限必要である。これよりイスラエルよりの案でパレスチナを納得できるはずはない。

アラブが簡単に引き下がらないことを思って欲しい。十字軍でヨーロッパ諸国がパレスチナに征服した地域は2世紀かけて追っ払われたのである。しかもイスラム諸国内部で抗争が絶えなかったのみならずモンゴルの侵略を受けるという悪条件の最中であったのである。

「十字軍」-アラブでは「フランクの侵略」という-はアラブにとり輝かしい抵抗の歴史であるのだ。これを忘れていては解決策など無いのだ。

ちなみにこのような状態を作ったのは欧米諸国がパレスチナの地にイスラエルを建国することをしたからではないか。