無荒史談170-日本の戦-第1次世界大戦2009/02/08 19:17

日本は日英同盟を理由に第1次世界大戦に積極的に参戦した。ところが戦闘の内容を見ると実効ある物は少ないのである。

青島や南洋諸島などのドイツ勢力の接収は正当な物である。

地中海への艦隊派遣と輸送船護衛も正当な行動と言える。

ところが度重なる要請にも拘わらず、欧州戦線には一兵も送っていない。冷淡なものだ。

一番熱心な仕事は、欧州列強が大戦の為に極東まで手が回らなくなったことに便乗して中国に無理難題を押しつけることであった。

この時のツケはその後尾を引いてくる。1.地上戦での装備改良が遅れる。精神的な物のみが強調されるようになる。竹槍で刃向かうことにつながる。2.アジア諸国民が日本に対する不信を決定的なものとする。第2次大戦でその不具合が実証される。3.陸軍軍人を中心とするテロリズムによる政権支配が進行する。4.民族自決の思想が提案されたが、日本にとり不利な箇所は実行しなかった。なお、この思想が実行されたのは旧オーストリア-ハンガリーの解体のみではあったが。

この頃より日本軍の教育は精神的なものが主流となっていく。その後の戦闘では兵士のレベルでは勇敢に戦い、敵を恐れさせたが、兵備の不備はどうしようもなく、敗戦につながっていく。