桝添総理-実現には尚ハードルが高い2009/06/27 19:02

自民党の一部には桝添厚労省を次期総理にという声が出ている。しかし、実現には一つの高いハードルがある。

桝添氏は現在参議院議員である。選出は比例区である。ところがこのまま総理になるという憲法上の制約はないが、慣例により衆議院の選挙区で選出される必要があると言うことがある。

参議院の比例区では何かに付けて衆議院議員でないという野党の攻勢があるので、慣例どおり衆議院の選挙区で当選しておくのが望ましいのである。

桝添氏は今まであまり苦労しないで当選していると思われる。参議院の比例区で自民党から誰を選ぶかと言うときに、浮動票関係では桝添氏を選ぶ人が多かったと思われる。つまり選挙の苦労がたいしてなかった人と考えてよい。

ところで桝添氏を総理とするならば、次回の衆議院選挙で選挙区から立候補することが要件となるであろう。そのためには現在の立候補予定者を下げて桝添氏を公認候補としなければならないだろう。

桝添氏の出身は福岡9区である。ここは元々民主党系が強いところである。前回こそ郵政選挙のあおりで自民党候補が勝ったが、それまで連続して野党が勝利しており、今回も民主党が勝つ公算が高いところである。ここに浮動票目当てに挑戦するのは少しばかり冒険である。

東京都の一つに立候補するとすれば、あまり野党候補が強いところは避けるのが無難であるが、そのようなところで現職の議員がおいそれと公認を譲ることはないであろう。

現在の自民党に逆風が吹いているとき、桝添氏を自民党公認候補として受け入れ、かつ確実に当選させられる選挙区はないであろう。

現在麻生内閣である。麻生総裁の下で選挙を戦うのである。桝添氏に大きな便宜を図ることはあり得ないのではないか。

桝添総理の実現に向けて選挙のハードルは高いと言える。