臓器移植法改正-盾の一面だけで審議していないか ― 2009/06/28 19:06
臓器移植法の改正は重要法案だそうだ。
ところがここまでの議論は現場を考慮に入れていない問答ではないか。
無荒老は寡聞にしてこの法案が成立したら臓器移植がどれだけ増えるかという予測を見たことがない。なお、無荒老の予想では0に近いと見ている。つまり殆ど増えないと言うことである。
第一に脳死判定が出来る医療機関は限られているこれらの医療機関は医師不足の現状では減ることはあっても増えることは考え難い。
第二に脳死判定は従来の心停止死判定に比較してコストがかかると言うことである。誰が負担するのか議論された記録を見たことがない。
第三に家族の同意である。本人の意思表示があれば渋る家族を説得することも可能である。しかし、本人の意思表示がないとき、家族の中の反対を説得するのは現実には至難の業ではないか。これで家族の中に亀裂が走る恐れもあるのである。簡単に脳死判定に取りかかれる問題ではない。
要するに法律改正によりどのくらいの移植例の増加があるのか定量的な説明がないのである。これでは審議が尽くされたとは言えないのではないか。
脳死移植よりも移植なしで治療する方法を開発すべきではないのか。
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