無荒老人の放言録

イランの核開発に圧力を加えると称して米国がイラン原油を輸入しないように友好国に圧力を掛けている。

これは果たして有効な対策であろうか。無荒老はとばっちりを食った「友好国」が最大の被害者になりかねないと思っている。日本政府も建前はともかく抜け道にも気を遣うべきであろう。

米国と反米イスラム諸国の知恵比べはどう贔屓目にみてもイスラム側の圧勝である。米国が知恵比べに勝っていればタリバンはとうの昔に消滅しているはずである。ところがアフガンでは勢いを増しているではないか。今回の原油輸入禁止にしてもイランの方は織り込み済みで対策は万全と思う。

イラン原油は他の湾岸諸国産に化けて堂々とホルムズ海峡を通過するであろう。代金は巧妙な手段でロンダリングされイラン政府の懐に入るであろう。

つまり米国に同調しない國にとっては原油禁輸の号令など痛くもかゆくもないのだ。割を食うのは同調した國になるというジレンマとなりかねないのだ。

イランに打撃を与えるには今回の対策はあまりにも時代遅れである。イランは既に今回の制裁の対策はとっていると思うべきではないか。

米国は時代遅れの手法では制裁が不可能なことを悟り、新規な手法で経済制裁を実行すべきであろう。