人民元-上げたら中国経済は破綻するか ― 2010/10/28 19:23
中国はなかなか人民元を上げようとはしない。ところが別の見方をすると上げられないのではないか。
その前提として「世界の工場」としての位置がある。ところがなんとこれは自国通貨安に支えられた基盤の弱いものである。
しかも政策がそれからの脱却に対応していないのである。
要するにソシアルダンピングで輸出が持っているに過ぎないのではないか。
まずは「非価格競争力」は無に等しいであろう。知的所有権の意識が低い国である。仮に優秀な製品が出来ても、その模造品が容易に横行するのである。ブランドを信用して購入することなどできない国なのである。
次に中国の占める地位を狙っている途上国が多いことである。今回のレアアース騒動でも肩代わりしようとする国が多いのである。中国産品のドル建て値上げなど出来ない相談である。
更に深刻な雇用情勢もあり、失業者を増やす様な人民元高などできないのである。
また、労働者の賃上げ要求も強く、人件費安を売り物とすることは困難となりつつあるのだ。
今年は「知的所有権」と「レアアース」で中国は重大な誤りを犯している。このような状態では人民元を上昇させることは体制の崩壊を招きかねないほどの大事である。
最近のコメント