新彊・ウイグル-歴史を知らずに語る勿かれ2009/07/09 19:12

新彊・ウイグル地区の争乱は歴史を考慮せずに議論すると誤るであろう。ウイグルにはそれだけ古い歴史があるのである。

中国の国家主席がG8の出席を取りやめて帰国して指揮することとしたようにこの問題は根が深いのである。

新彊地区は歴史的に中国の領土であった期間が短いのである。漢民族の王朝が直接支配したことはなく、間接的な支配か朝貢国とすることが出来ただけである。直接支配できたのは異民族の王朝である清帝国だけと言ってもよい。その前に何らかの有効的な支配が出来たと思われるのは元帝国である。これも異民族王朝である。

現在の中国は清王朝の後継者としてこの地域やチベットの支配を考えているが、民族的な状況の考慮に欠けているように思われる。漢民族に対する歴史的な見方を変えるにはもっと地道で長い期間の努力が必要であろう。

「歴史的問題」という言葉は何も明治以降の日本軍国主義に対する指摘だけではないのである。中国4千年の歴史の中でも新彊地域の問題を歴史的に考慮すべきと言える。