無荒史談207-日本の神々-熱田神宮2009/07/30 19:10

ご神体は人物ではなく三種の神器の一つである草薙剣{天叢雲剣}である。日本武尊が東国征伐に当たって携えていったと伝えられている。この時は後の神器であっても前線に携行されていたのである。尊は尾張国造の家に剣をおいて地方の平定に赴きそこで毒矢を受けて死ぬこととなる。尾張国造家で娶った妻が剣を祀ったのが始まりと伝えられている。三種の神器として定められたのは後世のことである。

 三種の神器のうちの剣はこうして尾張に鎮座したためその後代わりの剣が神器として用いられている。平家とともに沈んだ剣はこのかわりの剣である。-北畠親房の説による-

日本武尊は勇猛な皇子の感じがするが、記紀の伝承では女性と見間違われた優男であり、危計を用いて相手を倒した智の人でもある。さらには父の景行天皇を驚かせた乱暴者でもある。乱暴者は地方平定に使えとばかり東西の最前線に派遣されたと言うことになっている。