女系天皇論―7―持統天皇2018/01/04 15:08

万葉歌人としても名高い持統天皇は政治家としても優秀な方である。また、女性としても魅力あふれる方のようだ。

持統天皇は並み居る天武天皇のお后の中から皇后の座を勝ち取った。壬申の乱では天武天皇のそばにあって活躍されたという。

日本書紀によると天武天皇の崩御時には即座に政権を把握されている。この時点で自分が即位するのか所生の草壁皇子を即位させるつもりなのかわからない。皇極・斉明天皇の場合、中大兄皇子(天智天皇)は4代にわたり皇太子のままだったのだ。

天武天皇の崩御の直後、有力皇族であった大津皇子を難癖をつけて強引に粛清している。この後に持統天皇の家系を脅かす存在はいなくなった。

即位式をあげないうちになんと草壁皇子が薨去した。残されたのは幼い文武天皇だ。持統天皇は皇位が他の家系に移らぬように自ら即位し、文武天皇が成人するまで在位するのだ。その後も政務に関わって文武天皇を教育している。

持統天皇の家系は称徳天皇まで皇位を占めるのだ。藤原京を経て奈良時代に及ぶ政治を手中にしていた。