無荒史談70-院政の上皇-孝謙上皇 ― 2008/04/14 19:52
孝謙上皇の時代は6年である。上皇は淳仁天皇に譲位したというものの、実権は握り続けていた。後世の院政時代と類似している。違うのは上皇と天皇に血縁がないこと、天皇が成人であったことくらいである。淳仁天皇には実権がなかったと見るのが普通であろう。
つまり、上皇であられた時期も継続して皇位にあったと考えてもよく、単に天皇としての日常業務だけを押しつけたに過ぎないのではないか。
淳仁天皇が自己主張を始めた時は、上皇は天皇を排除する行動を起こし、その結果再度の皇位となったのである。今度は称徳天皇である。
称徳天皇には皇位を継ぐべき人がなく、一時は道鏡を後継者にしようとしたが、この試みは成立せず、後継者を定めないまま崩御された。
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