無荒史談168-日本の戦-日清戦争2009/02/02 19:01

19世紀になり欧米列強が極東に進出してくる事態となると今までと国の安全に関する見方が違ってくる。それまで気にも留めていなかったが朝鮮半島が欧米列強の植民地にでもなれば、日本の安全は危機に瀕するのである。日本としては朝鮮半島が欧米の植民地化するのは避けたかったと思われる。事実幕末の志士の中には中国や朝鮮との連携を取ろうとした人物もいた。

この時代の李王朝の行動は、日本政府にとってもどかしいものだったに相違ない。結局日本は朝鮮半島を自己の勢力下に置くという方針を採る。そして衰退期にあった清帝国に代わって朝鮮半島に勢力を伸ばそうと考えた。

日本は欧米諸国に倣って帝国主義を選ぶ。口実を付けて李王朝に干渉し、清国に挑戦する。清国は国内の不統一で北洋軍のみが戦闘に参加しただけである。清国は軍事改革に成功した日本軍の前に敗れる。清王朝は逃げ場を失った。清王朝が逃げる先は満州であるが、これは日本軍の方に向かって逃げるようなものである。日中戦争で蒋介石が重慶へ逃げられたのと訳が違う。

日本は李氏朝鮮に対する影響力増大し、干渉する。負けた清国からは台湾と遼東半島を割譲させた。遼東半島は軍事的に極めて重要なところである。ここは三国干渉で返還せざるを得なかった。それだけ当時の日本の安全上重要だったのである。後にロシアが租借して日露戦争用の対日軍事拠点に作り上げていく。

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