非国民考 ― 2008/01/08 19:04
かって使用され今は使われなくなった言葉に「非国民」というのがある。戦時中は特に人の批判に悪用されたものだ。
しかし、この意味は他人を誹謗する為に使えば危険ではあるが、自己を反省する上では有効であろう。つまり、自分の行為が日本の為になっているかどうかを自省する為に欠かせないものである。
現在の防衛汚職に見る様に、「非国民」という言葉を浴びせたい人物が多くいる様だ。私腹を肥やす為に血税を食い物にする輩だ。
このような人物を社会的に葬り去る手だてはないだろうか。
無荒史談34-「読み人知らず」-平忠度 ― 2008/01/09 19:04
さざなみや志賀の都は荒れにしを昔ながらの山桜かな
千載集に「故郷の花を読める」と題が付いている。この歌に関するエピソードは平家物語に詳しい。ちなみに千載集の編集時には忠度は賊軍の将であった。-戦死してはいたが-
平の忠度は、清盛の末弟で熊野で育った。武勇に優れており、和歌も名人で文武に優れた武将として名高い。一ノ谷の合戦で戦死した時、兜の中にあった和歌でその名が知られたという逸話も平家物語に詳しい。
行き暮れて木の下陰を宿とせば花やこよひの主ならまし
多くの文献では平家物語の記事を信じてこの歌の作者を平忠度としている。
俗に「薩摩守」を無賃乗車に結びつけている。平忠度は官位が薩摩守であった。忠度(ただのり)を只乗りに掛けた洒落から来た言葉である。
読み人しらずの項終わり
救急車の受け入れ拒否 ― 2008/01/10 20:04
救急車の急患が病院で受け入れ拒否事件を起こし話題となっている。
受け入れ拒否の多くは「現在処置中で手が取れない」である。つまりその病院は連れてきてもらっても医療が出来ないと言うことである。現在は救急車が来たからといって安心できる様な世の中ではないのだ。
これは二つの要因がある。一つは救急医療が出来る病院の絶対数が不足しているか。二つ目は救急医療を必要とする(又は要求する)患者が多すぎるかのどちらかである。つまり何らかの注意をしておれば救急車のお世話にならずに済んだ事例があると言うことだ。
いずれにしろ急に解決できる問題ではない。対策はそのような目にあわない様に健康管理をしっかりするとか、事故に遭わない様に注意する他はないのだ。さもなくば救急車の中で成仏と言うことになりかねないのだ。
2/3の意味 ― 2008/01/11 19:14
新テロ特措法が衆議院で2/3条項の採用で可決された。
恐らくこれ1回では済まないだろう。2/3条項は、この後も多く実施されるのではないか。
と言うことは2/3の多数が困難になる衆議院の解散は出来ないと言うことだ。
つまり衆議院の解散は任期満了までやろうとしてもやれないと言うことだ。
与党側ではこの間体制の立て直しを図りたいとの思惑があるし、野党側には不足している対立候補の確保が進むというメリットがある。
呉越同舟、来年夏まで不気味なにらみ合いが続くと思われ。
これが崩れるのは、野党側に重大な失点がでて、与党に有利な状態となることだけである。
テロ特措法実施上の問題点 ― 2008/01/12 18:59
新テロ対策特措法の条文の一部を次に挙げる。
(定義)
第三条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 テロ対策海上阻止活動 諸外国の軍隊などが行っているテロ攻撃による脅威の除去に努めることにより国連憲章の目的の達成に寄与する活動のうち、テロリスト、武器などの移動を国際的協調の下に阻止しおよび抑止するためインド洋上を航行する船舶に対して検査、確認その他の必要な措置を取る活動をいう。
二 補給支援活動 テロ対策海上阻止活動の円滑かつ効果的な実施に資するため、自衛隊がテロ対策海上阻止活動に係る任務に従事する諸外国の軍隊などの艦船に対して実施する自衛隊に属する物品および役務の提供(艦船もしくは艦船に搭載する回転翼航空機の燃料油の給油または給水を内容とするものに限る)に係る活動をいう。
これから見れば、テロ対策海上阻止活動を行っている艦船に対して給油・給水が認められている。ところで外国の艦船がこの阻止活動を行っているということは誰が判断するのだろうか。例えば米国は、自国の艦船の活動を明示することを拒否している。また、現地の自衛隊の指揮官はは阻止支援活動に該当しないと見なされる艦船に給油・給水を拒否できる権限があるのであろうか。
国会でもこの点に関する質疑はなされなかったのではないか。 成立した法律を見ると欠陥法ではないか。
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